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用語集その2

2008.10.24 - 小説用語・設定集
ようやく、ネットが復活しました。自宅からブログを書けるって、幸せですわい(笑)


前回に引き続き、『夜狗-YAKU-』の用語と設定資料を晒してみます。ネタバレ要素は、まあないと思いますが未読の方はご注意ください。


第一章より

・フェムトレーザー

フェムトとは数の単位、ナノが10のマイナス9乗ならば、フェムトは10のマイナス15乗という単位。千兆分の一秒というごくごく短い時間、レーザーを照射する技術。ガラス表面の、余計なところを傷つけずに加工できる。また、透明材料の3次元加工などにも用いられる。

・PDA

通信機器。携帯電話サイズの分子端末を腕に埋め込み、衛星通信を行う。ナノワイヤで網膜スクリーンと聴覚デバイスと連動させて、ネットと接続する。“特警”間では、暗号通信を行う。

・水素燃料車

水素を燃焼させることでエンジンを動かす。水素と酸素を結合させることで生まれる爆発力を生み出し、排出するのは水だけというクリーンエネルギー。マツダなど、実験的に水素カーを導入している企業も存在している。現在は水素ガスそのものを補充するほう方が一般的だが、近い将来は水素発生菌を搭載して、水素を生み出しながら走行する燃料電池車が普及するのではと考えられる。

*今回は、ソーラーエネルギーと水素燃料電池の両方を使用するハイブリットカーを設定しました。

・多層型建築物

既にある建築物をまたいで土台を築き、その上に建築物を建てる工法の建築物のこと。土地不足を解消するために、“中間街”では“蟻塚”、都市では企業ビルと共同住宅などに応用されている。

・骨格照合

X線で頭蓋骨と顎の骨格をスキャンして、頭蓋骨の輪郭、歯並びのデータを本人と照合する。静脈と網膜と並び、現在でも犯罪捜査に使われている。

・対機甲弾

弾頭に生体分子機械の自己組織化機能を用いて、アジ化ナトリウム爆薬を導入したもの。炸裂弾、または単に機甲弾とも言われる。

*ギフト企画参加小説、『マシナリー・クリスマス』で出てきたものと同じ弾頭という設定です。マシナリと夜狗は同一時間軸上に存在する世界(攻殻とアップルシードみたいな関係)しています。この更に60年後に、自然固有主義者が『機甲大戦』という戦いを機械陣営(つまり加奈のような人間)に挑み、敗れた世界がマシナリの世界だったりします。22世紀には、対機甲弾は時代遅れとなりつつあるが、生身の人間にとっては未だに貴重な戦力です。いつかコウガの戦いも描きたいなあ……

・移民法、外国人参政権

少子化対策、労働力の確保のために近隣諸国から移民受け入れを、2013年ごろから始める。さらに、移民たちの意向も反映すべく外国人も国政に参加で切るようにしたのが外国人参政権の賦与。しかし、これは同時にナショナリズムの台頭を許すことになった。日本人と外国人との軋轢も生まれ、外国人による犯罪も増えることとなる。2025年に中国で内乱が起こると、中国系移民を多く受け入れた共和国にも内乱の火種が及ぶことになった。現在でも、国会で審議されている。

・iPS細胞

万能細胞とも呼ばれる。京都大学の山中教授らのグループによって世界で初めて作られたのは記憶に新しい。ES細胞と同じく、体のあらゆる細胞に分化する能力を秘めているが、ES細胞がヒトの胚を使うことで倫理的問題が指摘されているのに対し、このiPS細胞は患者の皮膚から採取した細胞を、特定の3因子をレトロウイルスを使って導入することで造られる。倫理的問題もクリアした、再生医療の新たなツールとして注目されている。ただし、これでクローンが造れるかは不明。多分できるだろうということで、鈴たち“幸福な子供たち”をこの細胞から生まれたクローンベイビーということにした。なお、執筆中にiPS細胞を「ウィルスなしで因子を導入する」という方法が生み出されたと知り、愕然としましたw

・動的均衡

ダイナミック・イクイリブリアムと呼ばれる。生物の体は、すさまじい速度で蛋白質の合成、代謝が行われている。皮膚の表面を、分子が壊れて再生してを繰り返し、エントロピーの増大則のままに分子の交換が行われている。しかし、外形を崩すことは無く、常に一定の器を保っている。こうした絶妙なバランスを動的均衡と呼ぶ。この均衡が保たれなくなったとき、生命は死を迎える。

・電気銃(テイザー)

SF作品では一般的な武器。ショックガンとも訳される。SFのみならず、現在でも同様の武器は存在する。既製品はワイヤーを飛ばして、そのワイヤーから電流を伝える方法が一般的だが、ショウキの電気銃は電気を溜め込んだ針を飛ばすことで感電させるという方法を取っている。

・ドラッグ・デリバリー・マシン

薬物配送システム。DDSと略される。薬物を幹部へ確実に届け、副作用の少ない効率的薬物治療を行う。明蘭の場合、さらにコラーゲンを導入して若々しい体を保っている。鞭毛モーターを用いた生体分子機械は、蛋白質由来なため、マシンそのものに害はない。

・プロテインマシン

蛋白質を合成し、それを筋肉や皮膚に導入することで肉体の衰えを防ぐ。また、筋肉量を増やすことでトレーニングなしで筋肉肥大をさせることも可能。

・DNAシークエンシング

DNAの配列を決定付けること。塩基配列決定、塩基配列解読ともいう。人間のDNAは、A、C、T、G という4種類の塩基で構成されている。DNA断片を電気泳動にかけて解析し、元の塩基配列を復元する。遺伝子診断やそれを基にしたオーダーメイド治療に用いられる。

・キメラ

2種類以上のDNAを保有する固体のことを言う。ライオンの頭と山羊の胴体、の尻尾を持つ、ギリシャ神話の化け物からその名がつけられた。SF作品では良く、ヒトと動物の融合種のようなものが生み出されるが、ヒトのキメラというと血液細胞が2種類ある血液キメラが一般的で、DNA鎖が2種類以上というヒトキメラは、世界中でも確認されたのは一例しかいない。ただし、1つの胚に複数の遺伝子を人為的に組み込んだモザイク胚が昨今、研究されている。もしそれがヒトの胚で行われたら……現在は、ヒトモザイク胚は倫理的に問題があるとして、「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」で規制されているが、この法律はモザイクを造ることは禁止しておらず、それを子宮に戻すのを禁じているだけという、なんとも曖昧な法律である。

・自然状態

社会契約説を論じるときに過程される、政治体を構成しないバラバラの人間達が生むであろう、人間間の様子。トマス・ホッブズは著書『リヴァイアサン』の中で、自然状態は「万人の万人に対する闘争」と説き、その状態を収めるため、国王なり国家などの絶対的支配者=リヴァイアサンに個人の権利を預けるべきであるとした。要するに、上からの圧制で人民を押さえつけようという思想だが、絶対王政を肯定する説なので現在は支持されない。ただ、“中間街”の構造がホッブズ型の「自然状態」であるということをいいたいがために出した。お茶目な僕ちゃんを許して。

・悪徳都市(バビロン)

ウィリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』のオマージュ。読んで字の如く。


次回は第二章について、説明します。
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