[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
すっげえ久々の更新情報。
『夜狗-YAKU-』 第一章終了
ncode.syosetu.com/n0630f/
*******
「なんかよ、あの娘。お前に似てる気がするな」
ショウキが出しぬけに言った。
「はあ? どこがだよ」
と加奈が返す。
「見た目も違うし、第一わたしはあんなウジウジした性格じゃない」
「そうだけどさ、そういう容姿や性格というんじゃなくて……なんというかお前さんを子供にしたらあんな感じになりそうだなと」
何言ってんだこいつ、と思ったがこれはショウキ流のジョークなのだろうか。こいつは時々真顔で大惚けかますからな、と首を振って。
「全く、あんたって訳がわからないよ。馬鹿なこと言ってないで、さっさと帰るぞ」
加奈は車に乗り込んだ。
水素エンジンの、清澄で滑らかな駆動音がする。網膜に表示された、時刻は19:49、加奈はGPSの液晶を叩いた。頭上には、三日月が掛かっている。ふと、目を見やると鉄の双璧が夜に溶け込んでいた。門(ゲイト)が直ぐそこに、視界の先にある。ビルの谷間から見える鉄の壁。その先は荒涼の街。砂利と鉄屑、錆び付いた骨格。
――“
*******
設定上、2040年の日本は共和制をとっています。なぜわざわざそんな設定にしたかというと、今回の企画作のテーマのひとつが、「人間性」というものです。この時代の日本は、伝統や精神性をほとんどすべて捨て去り、テクノロジーの恩恵のままに暮らしています。はたして、それだけでいいのか、というのがわざわざ共和国にした理由です。共和国、ってことは……はい、勘のいい人はわかりますね。日本文壇最大のタブーといわれる、天皇についても言及しています。それはまた、本編で確認をw
政治の話も絡みますが、そんなに多くないのでもしよろしければ読んで(ry
次回から、ちょいちょい用語の解説なんかもしていきます。